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ブルガリがバーゼルワールド2021撤退を発表





コロナウイルスの懸念が大きな要因。 しかし、同LVMHグループのブランドであるウブロ、タグ・ホイヤー、およびゼニスは、引き続き出展予定だ。


ブルガリは、二つの理由からバーゼルワールド2020撤退を発表した。コロナウイルスの拡大を考慮した海外渡航の不確実性と、1月のLVMHウォッチウィークでの新製品発表の成功だ。

 ブルガリがドバイのブルガリ リゾートで開催した同グループのウォッチウィークに、LVMHのウォッチ&ジュエリー部門(ブルガリに加えて、ウブロ、タグホイヤー、ゼニス)の4つのウォッチブランドすべてが出展した。 しかし、バーゼルワールドをめぐるグループ内での大規模な分裂の兆候があり、ウブロ、タグ・ホイヤー、ゼニスは引き続き出展する意向を発表した。

TAG Heuer CEO Stephane Bianchi
タグ・ホイヤー CEOで、LVMHのウォッチ&ジュエリー部門の責任者であるステファン・ビアンキ氏。

 ブルガリの発表直後、バーゼルワールドからの声明の中で、タグ・ホイヤーのCEOであり、グループのウォッチ&ジュエリー部門の最高責任者であるステファン・ビアンキ氏は、「ウォッチ&ジュエリー部門は2020年もバーゼルワールドにコミットし続けます。ルイヴィトン時計レディース同フェアがスイス時計業界にとって重要な意味をもつことを信じ、また我々の三つのメゾンがその中においてイメージと販売の両面で成功するのを楽しみにしています」と述べた。

 ブルガリの発表は、スイスの二大時計見本市であるバーゼルワールドとウォッチ&ワンダーズ ジュネーブ(旧SIHH)が、拡大するコロナウイルスの流行によって開催が可能かどうかについて、スイス時計業界内で懸念が高まっていることを示している。 今年は連続して開催され、W&WGは4月25日から29日まで、バーゼルワールドは4月30日から5月5日までの開催を予定している。しかし、先週、スイスにいたHODINKEEチームとの会議の中で、業界のエグゼクティブたちは、実際に開催されるかどうか案じていると話したところである。


1月のLVMHドバイウォッチウィークでのブルガリの実績は、バーゼルワールド2020からの撤退というブランドの意思決定につながった。

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 コロナウイルスの脅威は、元々チューリッヒで3月4日から6日に予定されていたスウォッチグループのイベント『Time To Move』がキャンセルとなった要因でもある。同グループは、 6つのトップラグジュアリーブランドの新製品をクライアントとメディアの両方に紹介する予定だった。